珈琲と短編集。
週末の店内は、本を読んでお過ごしになるお客さまが多くて何よりです。
と申しますのは、自宅以外でゆったりと本を読んで過ごせるところが、
それ程多くないような気がするからです。
電車やバスも中々の読書スポットだと思うのですが、
このご時世ともなると、ちょっとうかうかしていられない感じですよね。
個人的に、どのような場面であっても「何の本を読んでるんですか?」という
質問はしないようにしています。受けるのはOKです。なんというか、礼儀。
ところで、短編を読む時に合う珈琲を勝手に考えてみました。
もし『サキ短編集』を一編読むなら、当店のマスターブレンドをオススメします。
こちらの豆は、炭化ギリギリまでローストしているイタリアンローストのブレンドです。
深々煎りの豆で、全体的に苦いです。
けれども焦げや煙の匂いが少ない、キリッとした美味しい苦味を感じることができます。
サキの短編は、何度読み返しても違うメッセージが出てくるし、
無駄がないテンポで読み進めることができると思います。
そしてピリリッとしたアイロニーのような苦味は、
マスターブレンドと調和するかもしれません。
どんな豆であっても苦くするだけならできます、
けれど、また試してみようと思わせてくれる苦味は
なかなか。
こちらは定番の珈琲ですので、是非お試しください。
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